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今こそ災害医療を考えよう「第63回農村における健康を考える集い」

秋田県厚生連

11月3日、鹿角市の「鹿角市交流センター」において「第63回農村における健康を考える集い」を開催し、約120名の皆様に来場いただき、盛会裡に終えることができました。

この集いは、秋田県種苗交換会行事の一環として昭和35年から開催しており、今年はかづの厚生病院が担当病院となり、「今こそ災害医療を考えよう」というテーマで実施しました。近年、豪雨や台風、地震などによる大規模災害が頻繁に発生しており、秋田県内においても線状降水帯の発生に伴う被害が相次ぎ、医療機関自体が被災する事象もあったことから、「災害医療」について4名の方々にご講演いただきました。

第一部の特別講演では、岩手医科大学医学部救急・災害医学講座の眞瀬智彦教授をお迎えし、「過去の災害から今後の大規模災害を考える」と題してご講演いただきました。阪神淡路大震災や東日本大震災、津波など、過去の大規模災害から学んだ教訓をもとに、今後のネットワーク体制や医療活動に関わる体制の整備の大切さを分かりやすく説明していただき、医療関係者や地域住民の方々が熱心に聴講していました。

第二部では、かづの厚生病院の2名の専門医および鹿角市職員から「災害時における取り組み」について講演していただきました。リハビリテーション科の成田修技師長は「緊急災害後のリハビリテーション~作業療法士のかかわり方について~」、続いて薬剤科の髙橋幸薬剤長が「災害支援薬剤師の役割と今後の課題」をテーマに、災害医療の具体的な取り組みについて講演しました。また、鹿角市総務部総務課危機管理室の児玉健司主幹からは、鹿角市の災害対策について、過去の災害事例を交え、普段からの災害に備えた防災訓練の大切さや、具体的な行動を決めておくことの重要性を教えていただきました。

ご参加いただいた皆様に心より感謝申し上げます。次回は湯沢市での開催を予定しておりますので、今後もご参加のほどよろしくお願いいたします。

講演の様子

(秋田県厚生連 総務人事部 総務広報課 淡路 明美)