会員ニュース

令和7年度総合防災訓練を実施しました

秋田県厚生連 由利組合総合病院

 10月8日、当院では講堂と6階病棟を会場に総合防災訓練を行いました。病院職員52名と由利本荘消防隊5名の計57名が参加し、火災発生を想定した避難や消火活動を実践しました。 
 訓練は、6階しょうぶ病棟の洗濯室からの出火を想定し、煙発生装置を使って視界不良の状況を再現しました。看護副師長会が作成した「アクションカード」をもとに、職員が初期消火や患者の避難誘導にあたりました。今回は実働訓練であり自衛消防本部を設置の上、散水栓による消火を試みましたが、火勢が強く鎮火できず、最終的には消防隊が出動して鎮火に至りました。
 避難訓練では、看護師長や副師長の指導のもと、スタッフ役と患者役に分かれて実施しました。患者役は担送・護送・独歩に分類し、点滴台や人工呼吸器を使用した避難も再現しました。医師役の指示でストレッチャー移送を行うなど、実際の現場を意識した訓練となり、避難先での患者の状態や受け渡し方法など、避難後の対応も丁寧に確認しました。
 参加者からは「煙で視界が悪く動けなくなった」「非常ベルの音で一瞬役割を忘れた」といった声や、「避難先が混乱していた」「患者役を迎えに来るまでが長く感じた」など、実際に体験したからこその気づきが寄せられました。夜間を想定した体制づくりや、避難先の受け入れ体制の整備など、今後に向けた課題も明らかになりました。
 今回は、消防隊による実動訓練も併せて行われ、現場の緊張感を肌で感じる貴重な機会となりました。今後もこうした訓練を重ね、災害時に迅速かつ安全に行動できるよう、職員一人ひとりが備えてまいります。

防災訓練の様子

(秋田県厚生連 総務人事部 総務広報課 斉藤瑞希)