社会学と病院勤務経験から
地域医療へ
私は中学の職場体験で造園業を体験した影響で高校は農業系に進みましたが、大学ではより社会全体に目を向けようと考え社会学を学び、社会問題や地域課題に関心を持つようになりました。学生時代、病院で夜間医療事務のアルバイトを経験し、多様な患者さんと接する中で「医師や看護師ではなくても医療を支えたい」と考えるようになりました。文化連を知ったのはコロナ禍で就活に苦戦していた時期で、説明会に参加した際に「病院経営を共同購買で支える」という仕組みに強く惹かれました。文化連は利益を追求するのではなく、地域医療の持続性を守るという視点を持っており、自分の価値観に合致していると直感しました。直接患者さんに接しなくても、広い視野で医療を支える仕事に挑戦したいと思い、入会を決意しました。
三部署を経て培った
基礎力と地域担当の挑戦
入会後は総合事務センターに配属され、病院や業者への請求業務を担当。請求書発行や金額確定を通じて文化連全体の仕組みを理解できました。次に事業管理課で医療材料の単価管理や病院の物流管理を経験。価格妥当性を検証し、卸と交渉する実務に触れたことで、単価調整や在庫管理の重要性を学びました。現在は業務課で三重県の厚生連病院を担当し、病院の課題を整理してメーカーや卸へ交渉を行っています。地方の厚生連病院では高齢化や交通利便性の問題で来院される患者さんも減少しているため、病院経営は厳しい状況です。それでも地域に必要とされる病院を支えるために、共同購買を通じて各県や全国で統一品目化を実現し、価格引き下げと安定供給を両立させる役割を担うことが、自分の使命だと実感しています。
若手の意見を反映し
成長を感じた瞬間
文化連の魅力は若手の声も届く柔軟な風土です。一例として、私は「内勤時のワイシャツ着用を緩和しては?」と会に提案したことがあります。結果、猛暑への対策のひとつとして1か月後にポロシャツ勤務が認められ、組織を変える経験ができました。ビジネスとしての距離感を保ちながら世間話もできる職場は心地よく、協力を大切にする雰囲気が文化連にはあります。業務面では、総合事務センターや事業管理課で改善提案を形にした際に成長を実感しました。まだ病院交渉の経験は浅いですが、地域医療の現場が抱える高齢化や経営難の課題を聞くと、文化連の共同購買による支援が欠かせないことを痛感します。若手でも意見を発信し行動できる環境だからこそ、挑戦を続けられる仕事だと考えています。


